禁煙ファシズムって…
禁煙ファシズムって言葉を最近知りました。どんな意味なんでしょね。
こんなんや
- 作者: 小谷野敦,斎藤貴男,栗原裕一郎
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2005/09
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- 作者: 小谷野敦
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ちょっと不謹慎ですけど、「禁煙ファシズム」と戦っている間に、戦っているご自身が肺がんになったらどうするんでしょうかね。いや、自分がなるより、自分にとって一番大切な人が肺がんになっちゃったら、ホントにどうするつもりなんでしょう。その大切な人がノースモーカーだったら…。それでも著者の小谷野敦, 斎藤貴男, 栗原裕一郎各氏は「禁煙ファシズム」と断固戦うんでしょうかね。戦うんでしょうね、きっと。
しかしですね、肺がんはいやな病気ですよ、ホントに。私は、あざけり先生ほどのシュールな経験はしてないですけど、自分の罹った病気って進行するとあんなふうに死ぬのかい、おいってヤバ過ぎる病気なのです。寛解(治癒じゃないですよ)するのかどうかも定かでないのに、吐き気に耐えながら丸一日点滴に縛られたり(今度の入院で出来た癌友達の何人かはそんな感じ)、5年生存率を10%程度上げる(それでも70%程度なのかな?もうちょっと良いのか悪いのか、まぁそんなくらい、これ俺のこと)ために、2週間おきに入退院を8回も繰り返しつつ抗癌剤の点滴をしたり、再発を抑えるために2年間ずっと薬を飲み続けたり、飲み続けた薬をやめたとたん再発して数ヵ月後に亡くなったり。
一言で肺がんって言いますけど、こやつには、明白にタバコが原因と言えるものからタバコとまったく関係がないんじゃないかっていうものまで様々な種類があるんで、タバコさえ吸わなければ肺がんに罹らない、とは言い切れないのも事実です。でも、タバコが一番の危険因子だというのも、明らかな事実。この辺のソースはお医者さんに聞いてください。国立がんセンターのがん情報サービスが色々情報そろっています。私には、医者向けは難しくて、系統だった知識がないので読み下すことはちょっと無理ですけど。あんまり科学的ではないですけど、あとはまぁ適当に検索してます。
細かい理屈は良くわからないんですけど、社会全体が喫煙に対して厳しくなっていくことに反発する喫煙者の方々は、ニコチン依存症と言う病気のせいで、その害毒(主にがんや循環器系統の病気に対するリスクファクターとして)について冷静で理性的な判断が出来ないんだと思います。タバコが危険な薬物であり、それを吸う自分自身だけじゃなく周りの人をも危険にさらしているんだと言う当たり前のことを受け入れることが出来ないのです。もう20年以上も前ですけど、自分自身が喫煙者だった頃、まさにそうでした。今思い出してみると、今とは時代が違ったとはいえ、私はずいぶんと傲慢で傍若無人で迷惑な喫煙者だったと思います。タバコ止めて、ニコチンの依存から完全に脱することが出来ると、タバコは如何に迷惑なものか、自分は何と迷惑な人間だったのか、恐らく最初からタバコ吸わない人よりも良く判ると思います。
あまり論理的な筋立てじゃないのはよく承知しているんですけど、そんなわけで、社会が喫煙に対して厳しくなって、また喫煙者を差別(そんなことはないんですけどね)したり、喫煙そのもを敵視したりするように(喫煙者が)感ずる今の状況が、「禁煙ファシズム」だとは思いません。今の社会は、むしろ、喫煙に対してずいぶんと寛容であると思います。何といってもタバコ吸うのは法律でちゃんと認められているし、タバコ税は国の大事な収入の一つとなってるし、タバコで飯を食っている人は日本に何万人もいらっしゃるし。「ファシズム」って言うのは、そういう社会の仕組みを社会的に多数のグループ(非喫煙者ですね)の力で政治的に一夜にして変えてしまおう、と言う考え方だと思います。
タバコを麻薬と同等の薬物として、喫煙も所持も売買も栽培も原則として禁止してしまう(禁止の対象からは、一部学術目的の栽培や所持等を除くのは勿論です)、と言うのも、段階的に手順を踏んで、激変緩和のための経過措置をとりながら、社会的な合意を得ながらであれば、決して「ファシズム」じゃないです。で、タバコってのは最終的には世界中でそうやって禁止してしまわなければならない薬物だと思います。ヘロインやコカインや覚醒剤が自己責任で楽しみのために使ってもいいわけじゃないのと同等の扱いに将来的にはすべきだと思うのです。
ってことで、禁煙ってかタバコや止めろよな、俺のバカ娘とバカ息子!!ここに禁煙ファシズムを発動するぜ。