金の切れ目が命の切れ目?んなこたぁねぇと思うよ

日本医療政策機構調査によると、

● がんの治療にかかった費用について、71%が「負担が大きい」と回答
がんの治療にかかった費用について「とても負担が大きい」「やや負担が大きい」と回答した人は合わせて71%であった(図1)。
がんの治療にかかった費用額別*1 にみると、年間130 万円以上を治療に費やした人の87%が「とても負担が大きい」「やや負担が大きい」と回答している(図1)。
また全回答者の7%が、経済的な負担が原因となり治療を断念したり、最も受けたい治療を諦め別の治療を選択するなど、何らかの形で治療を変更したと回答。転移・再発の経験のある回答者では、13%が治療を変更したと回答している。経済的負担により治療の中断や変更を余議なくされている患者の存在が改めて浮き彫りになった。

確かに金はかかると思う。風邪を引くのとはワケが違う。が、「年間130 万円以上を治療に費やした人」って標準医療を選択していて130万円以上かかるって、ふつー無いように思うのだが。もうちょっと見ていくと、円グラフのキャプションに

最も費用のかかった1年間(1月〜12月)の合計額が130万円以上と回答した405人(全回答者のうち、金額について回答のあった者の32%)

とある。

でもでもでもだ、社会保険に加入していたら高額療養費自己負担限度額ってのがあって、81000円+(総額−26万7千)×1%または15万円+(総額−50万円)×1%だ。さらに4回目以降は83400円または4万4400円だ。(wikipediaで調べた)1年間ずっと10割で300万円程度の治療を毎月受けていても自己負担額は精々130万円程度。130万円以上としたものが全回答者のうち金額について回答があった者の32%って、俄かには信じられない数字なのです。イッタイ幾つの医療機関でどんな治療を受けているのか、かなり不思議な感じ。

日本の社会保険制度は、多分世界に冠たるもので、癌になっても標準治療を受ける限り、「金の切れ目が命の切れ目」ってなことにはならないと思う。しかも日本の「標準治療」の水準は、充分に高い。なので、この調査、気になってしょうがないんだけど、概要をプレスリリースで読めるだけで、全文はサイトの何処にあるのか、またないのか、どうにも解らない。何とも不親切で、あたしゃ消化不良になりそうです。