さて、受傷翌日、今日は日曜日。色々思いつくままに連絡すべき人に自分のことを連絡する。一応病室では携帯電話を使わないでぇ、と言うことになってはいるが、大袈裟な医療機器に繋がれている人もいないようだし、何よりも動けないから、携帯をとりあげられたら、完全に外界から孤立してしまい、大変困ってしまう。
足は、踵に通した針金に2kgの重りをつけて牽引している。これを「直達牽引」というそうな。足は、専用のクーラーで冷やされている。30cm程の高さのある台に乗せられて、腫れが酷くならないようになっている。

会のメンバーで整形外科医のYさんがお見舞いに来て下さった。症状を聞いて「もし何かあれば自分で出来ることなら相談に乗る」と言って下さり、ありがたいなぁ仲間は、と感動。会社の人や会の人が見舞に来てくれる。意外に元気そうな顔を見て、まぁ安心して帰って行くみたいだが、確かに痛い以外は元気である。

足は、動かさなければ、「痛くて我慢できない」と言うことはなくなったが、鈍い疼痛はずっと続いている。足の親指をとにかく動かせ、と言われる。これが動かなくなったら「腓骨麻痺」だとかで大変な症状なのだそうだ。足の甲から指はかなり腫れている。冷やして高く上げていてもこれだから、骨折とは思った以上に大変な怪我らしい。

飯は、腹が減るので十分食えるし、病院の食事では足らないくらい。全部細かく切ってあって、串刺しになって配膳される。寝たまま、串を取って口に入れる、と言う仕組み、なるほど。

小便は、尿瓶で取る。大便は便器を腰の下に差入れてするそうだが、寝たきりなのが原因か、全くしたくならない。

飯を食っては痛みを堪えながら本でも読み、それも辛くなったら眠り、眼が醒めたらまた飯を食って、痛みが我慢できなくなったら坐薬を入れてもらって…を繰り返し受傷二日目は夜になる。