手術当日(月曜日)の夜、翌日(火曜日)の夜となかなかに痛かった。何と言うか、鈍い実に不快な痛みだ。坐薬とそれでも効かなければ注射の世話になる。夜中、痛くて眠れないから看護婦さんを呼ぶんだが、坐薬とか痛み止めの注射を持って来てくれる彼女達は本当に天使のように見えたな。
人間の身体は、一日24時間一年365日年中無休で動いているから、それの看護をする看護士と言うしごとは、大変な仕事だ。ベッドから一歩も動けない身になってみて初めて、彼女達の仕事の大変さと大きな意味を思い知ることとなった。患者の身体は、看護する側の都合など一切おかまいなく痛くなるし、もしかすると具合いが悪くなってしまうかも知れない、それに適切に対処する、うーむ、大変だ。

さて、水曜日朝のガーゼ交換。若手のイケメンドクターが血抜きの管と導尿の管を抜いてくれた。スッキリしたし、すっきりしたら、傷口は痛いものの食慾が俄然沸いてきて、食ったら出るモンも出た。術後二日間は、大便は入院した当初のようにベッド上で専用の便器ですることになっていたんだが、寝たきりなので、腹は張ってくるものの便意はなかった。管が取れたことで、身体をおこして車椅子での移動の許可が出て、一気に食欲と便通がよみがえった感じ。起き上がることは大事なんだね。

手術をした足は、シーネをあてて包帯で簡単に固定してある。もちろん、荷重など絶対にダメ。ただし、後程調べたところ、手術で完全な固定を得られたら、手術直後でも荷重は、それなりに耐えられる(加重しても良いか、はまた別の話し)と言うことらしい。だいたい、仮骨の形成が始まる前に荷重を開始するんだもんね。とにかく、車椅子で移動できるので、身障者用の広いトイレなら使える。足を降ろすと(加重しないよ勿論)、血が下がる感じで術創も痛いが、とにかく坐って大便できる。それが、これ程爽快な事だとは思いも寄らなかった。

そんなこんなで、管が外れて知る「身体を動かす」ことの大切さ、「トイレで用を足す」ことの素晴らしさ、である。