大会で勝つのは難しい

オリンピックも最終日、男子マラソンを見ながら書いています。日本代表は既に先頭集団からは大きく遅れ、たぶんメダルどころか入賞も難しい感じ。大会で最高のパフォーマンスを発揮するのは、本当に難しい。レースは、日本育ちのワンジルケニア)が2時間6分代前半と言う高速レースを制して1位でゴール。素晴らしい。

今回のオリンピックで、期待を大きく裏切った代表が、野球。プロ選抜をそろえて臨んだけど、4位に終わってしまった。俺の予想では、銅メダルは取ってくれると思ってたが…。通算戦績が4勝5敗の負け越し。日本が負けた3チームは、アメリカは3A以下の選抜、キューバは世界一とはいえアマチュア、韓国だけはプロ選抜。つまり日本のプロ野球のレベルは、アメリカの3A未満、アマチュア世界2位以下、韓国のプロリーグ未満ということらしい。でも実際はそうじゃないよなぁと思う。リーグのレベルが、3A未満ってことはないと思う。じゃ、何故勝てなかったのか。

敗因は、監督の采配、選抜する選手、球審のレベル、打てない打線、とか色々言われているけど、俺はそんな瑣末な問題じゃないと思う。じゃ何が問題なのか、終わってから一ファンのヨタ話しだけど書いてみよう。

問題なのは、「球界としてオリンピックで勝つための準備をしてこなかった」と言うことに尽きる。球界全体としてオリンピックに勝つための準備をしなければ、勝てないのがオリンピック。他の競技でもどの国の代表でもそれは同じだと思う。プロ野球界は、オリンピックをなめていた、と思う。例えばリーグ戦で国際球を使う、とか、審判の国際交流をやって、場合によってはオープン戦や二軍の試合、できたら公式戦なんかをジャッジしてもらう、とか、国際親善試合をバンバン組んで、国際試合に慣れてもらう、とか。何れも代表監督一人がどうこうしてできることじゃなく、強力にリーダーシップを取って引っ張っていく人と組織が必要。

星野監督の責任は重いとは思うが、一番責任を取るべきはコミッショナーなんだけどね。責任を取るに値する権限を持ったコミッショナーがいない限り、日本のプロ野球に栄光はない。次回のWBCもよほど性根をすえて準備しないと、とんでもない結果になりそうだ。イチローと松井(両方)と岩村と、とメンバーさえ揃えたら、なんて考えていたら前回の再現じゃなくて、オリンピックの二の舞だなぁ。